安全・安心で快適な街づくりを目指し、効率的かつ経済的なライフラインの構築
下水道管渠実施設計
下水道管渠工事は、一般にその大部分が市街地道路内での施工となるため、道路交通や周辺環境などへの影響、あるいは輻輳した地下埋設物や許容沈下量3mmといった鉄道や道路橋基礎との近接施工など、厳しい制約条件の中で行なわれています。特に、近年は掘削残土の産廃処分問題、あるいは施工時の騒音・振動といった建設環境などについても、都市部ほど深刻な問題としてクローズアップされており、設計時の綿密な調査はもとより工法検討に際しては、より柔軟に且つ多面的な要素を持つ内容が要求されています。

大口径・大深度シールドの設計
■立坑上部より撮影 φ21m H=78m連続地中壁立坑

■立坑下部より撮影
写真左下円形開口部よりφ8.4mシールドが発進 右下円形部に同径シールドマシンが到達予定の為、立坑下部のみ内巻コンクリート及び梁構造で開口補強を施工する。
■3次元FEM解析による連続立坑変形図
管渠設計においては、シールド掘削に関する安定解析も重要な要素のひとつですが、特に難しいのは補助工法も含めた立坑計画です。私どもはφ8.2mの大深度地下河川設計において掘削深52mの本体単独壁利用の円形連壁の設計計画を行い、弾塑性逐次計算法とリング梁の組み合わせによる解析をベースに大口径・大深度解析で重要なポイントとなるシールド開口応力解析を三次元円筒シェル(有限要素法)で検証するなど、実績の極めて少ない構造解析にも積極的に取り組む、高い評価をいただいております。今後もこれらの経験を基にさらにより良い設計提案をして複雑な設計ニーズに応えます。
■仕上がり内径φ7,500mmシールド
Hw=46mの内圧に対応するSRC構造セグメントを使用しています。
■φ8000のシールド工法を用いた雨水調節池設計
