地方創生を支える社会資本整備は、国民の生命・財産を守り、地域経済を活発化させ、地方に活力と魅力をもたらすものです。その中で道路設計は下記の事項に絡む提案を行っています。

1.地方創生を支える道路整備の推進について

国民生活や社会・経済活動を支え、安全・安心な国土形成のための道路ネットワークの整備。ミッシングリンクの解消、代替機能を発揮する道路整備の提案。通学路の安全を確保する対策や自転車通行帯の整備など交通事故対策の提案。

2.防災・減災、国土強靭化の強力かつ継続的・安定的推進について

  1. 災害に強い道路ネットワーク構築の加速化・深化を図るために、円滑な支援物資搬送等に不可欠な緊急輸送道路等における無電柱化や法面対策、発災後の迅速な復旧復興を支援する道の駅や公園等防災拠点の整備対策をハード・ソフト両面からの提案。
  2. 安全・安心な道路空間整備、円滑な物流環境の整備、BIM/CIMによる生産性の向上の提案。

3.社会インフラの老朽化対策の推進について

予防保全型インフラメンテナンスへの本格転換に向けて老朽化対策の提案。

4.道路整備の推進について

  1. 平常時・災害時を問わない安定的な輸送を確保するため、重要物流道路及びその代替・補完路の追加指定を踏まえた整備・機能強化を踏まえた道路計画の提案
  2. 通学路の安全確保の観点から交通安全対策を充実させた道路整備の提案、安全で快適な自転車利用環境を創出した道路空間整備の提案

【主な業務内容】

  1. 道路、道路構造物の計画・設計
  2. ICの計画・設計
  3. 交差点、ラウンドアバウトの計画・設計
  4. 自転車走行空間の計画・設計
  5. 交通結節点(道の駅等)の計画・設計
  6. 道路空間の再構築
  7. 道路環境(道路環境整備)の再整備計画
  8. 道路防災対策の計画・設計
    (落石シミレーション等の実施)
  9. 電線共同溝、地下構造物の計画・設計

広域的な道路ネットワークを
支える道路整備の例

日常的な道路ネットワークを
支える道路整備の例

道路防災・減災対策の例

【最新技術の導入・取組状況】
1.生産性革命のエンジン「BIM/CIM」の積極的導入

  従来の2次元図面を用いた建設生産・管理プロセスを見直し、3次元モデル等を活用することで、品質確保・向上とともに生産性向上の実現に国土交通省が積極的に推進している取組の一つです。

BIM/CIMモデルを統合したモデルの例
(BIM/CIMモデル等電子納品要領案及び同解説R4.3 国土交通省より引用)

 各種情報を充実させながら活用することで、事業全体にわたる関係者間で情報を共有し、一連の建設生産・管理システムにおける受発注者双方の業務効率化高度化を図ること目指します。

2.合意形成における関係者間のコミュニケーションツールの活用

 3次元のバーチャル・リアリティ(VR=仮想現実)を簡単なPC操作で作成、利用できるリアルタイムVRソフトウェアを利用し、景観の検討、設計・施工時の関係機関協議資料作成等、道路構造を視覚的に検証を行い、わかりやすい資料の作成に取り組んでいます。

≪使用ソフトの一例≫

  1. 川田テクノサービス(株) V-nasClair
  2. FORUM8 UC-win/Road

≪活用方法と期待する効果≫

  1. 生産性向上への効果
  2. 情報共有への効果
  3. 住民説明への活用(暫定形・完成形のイメージ、課題箇所の視覚的表示)
    →合意形成の一助
  4. 関係機関協議への活用(交差点の視認性、道路線形に対する視認性、構造物築造に伴う日照改題箇所の視覚的表示)
  5. 広報資料への活用(鳥観図、パースの作成)

VRを利用した完成イメージパースの当社作成例

3次元リアルタイムVRシミレーションソフトウェアの
当社作成例

【業務目的】
 夢洲地区に整備する道路工事を実施するにあたり、道路整備に必要な詳細構造を経済的かつ合理的に設計し、工事発注に必要な図面・数量計算書・報告書を作成した業務である。

【業務内容】

  1. 夢舞大橋と夢洲を結ぶ車両動線が分断されないために、一般車両が通行するための迂回路整備を計画
  2. 一般通行用の迂回路及び夢舞大橋取付擁壁部(U型擁壁・重力式擁壁等)の検討
  3. 人工島である夢洲地区の軟弱地盤に対する液状化・沈下判定及び対策工検討、水平変位の影響を検証。
  4. 地形等の自然状況、沿道・交差・用地条件等の周辺状況を踏まえた施工ヤードの確保(雨水管布設替え等含む)と施工ステップ図の作成
  5. 必要となる各関係機関(沿道協議・警察・埋設企業体等)との調整に必要な協議資料の作成
  6. 迂回路や西側観光外周道路との接続を考慮した平面交差形状の計画

【技術的特徴】

  1. 隣接する万博側の観光外周道路整備と整合を図り、道路線形(平面・縦断線形等)を決定
  2. 橋梁下部工と接続するU型擁壁+鋼管杭基礎、重力式擁壁+置換工(地盤改良)の計画
  3. 錯綜する各種工事の施工ステップ計画の立案
  4. 橋梁下部工工事を踏まえた現況道路の迂回路計画の立案
  5. 各種平面交差点詳細設計と関係機関協議資料の作成

【業務目的・業務内容】
 本業務は、一般県道生瀬門戸荘線において、自歩道改良(既存自歩道の拡幅およびセミフラット化)及び電線共同溝の整備を進めるのに先立ち、道路詳細設計、交差点詳細設計、電線共同溝詳細設計を行ったものである。

【技術的特徴】
 現況埋設物調査や既設横断水路調査を実施したうえで道路線形を設定したうえで、支障埋設物の移設計画、自転車通行帯の整備計画、電線共同溝の配置計画を立案し取りまとめを行っている。

電線共同溝整備イメージ図

【業務目的・業務内容】
 本業務は、三島市駅南口東街区再開発事業に伴う都市計画道路小山三軒家線及び南町文教線における電線共同溝詳細設計及び歩道修景設計を実施したものである。

【技術的特徴】
 三島市は、富士山の溶岩に覆われた土地であり、現況歩道面より60cmの深さあたりから溶岩の露出が想定されることから、電線共同溝の施工時に溶岩を破砕して、特殊部及び管路部を敷設していく必要があったことから、沿道への影響及び道路環境を考慮した施工計画を提案した。
 歩道修景設計については、舗装材の選定、舗装パターンの検討、CGによるイメージパースを作成し、照明計画としては歩道照明(デザイン照明)、交差点の信号・照明統合柱、信号単独柱の設計を行った。

整備前

PLAN-A

PLAN-B

PLAN-C

【業務目的・業務内容】
 本業務は、岡崎市が整備を進める阿知和地区工業団地の北側アクセス道路について、新たに計画区域の現地測量を行い、道路、交差点、一般構造物等の詳細設計を行ったものである。

【技術的特徴】
 保安林区域への切土影響抑制、砂防区域を踏まえた排水計画、長大切土および高盛土の安定解析検討・対策工の計画提案を行っている。

【業務目的・業務内容】
 本業務は、国道306号の道路災害を未然に防止するために実施された過年度の定期点検及び緊急点検結果を踏まえ、擁壁工および落石対策工等の詳細設計を実施したものである。

【技術的特徴】
 落石源の形状が大きく落石防護柵高を越える飛躍量が懸念される場合は落石シミレーションによる検証を行って対策工の課題検証を行っている。また、三次元化を図ることにより、地形の起伏形状を考慮した落石経路の設定を行い、対策施設の範囲を設定している。

【業務目的・業務内容】
 本業務は、都市計画事業の一環として、一般国道1号に接続する、東京都大田区の幹線街路(補助線街路)第43号線の電線共同溝及び道路詳細設計を実施したものである。

【技術的特徴】
 警視庁との合同実査により、信号、横断歩道、路面標示、標識類等の設置及び防護柵等の安全対策について現地確認を行い設計に反映させ、視点を自由に変えることのできる簡易VRによるイメージ図を作成し、整備完了時の検証、地元への説明及び事業の広報に活用した。

【業務目的・業務内容】
 本業務は、漁港に通じる唯一の接続道である隧道が通行止めとなれば漁港が孤立化する問題を解決するため、高低差90mのアクセス道路を整備する道路詳細設計、ジオテキスタイル補強土壁詳細設計を行っている。

【技術的特徴】
 視距を踏まえた待避所の提案、現況水路の寸断を踏まえた機能復旧計画立案、ジオテキスタイル補強土壁の設計では、支持力検証や内的安定(部材の安全性照査)、外的安定(補強土壁自体の安定性照査)、全体安定(基礎地盤を含む全体の安定性照査、すべり破に対する照査)を実施し、地盤改良を計画している。また、地域の景観を踏まえ、緑化可能な壁面勾配を採用している。